交響曲、大好き!

交響曲といっても知られていないものも多いと思います。 皆さんが聞きなれた/聞いたことがない交響曲を紹介していければと思います。

マーラー 交響曲第4番

今日はマーラー交響曲第4番のお話をします。

個人的にはマーラー交響曲の中でもこじんまりした曲なのと第四楽章がちょっと中途半端な感じで終わるのであまり好きではない曲です。

でも演奏時間が短いので演奏会では第5番交響曲の次に演奏されるのが多いと思います。

 

交響曲第4番は、グスタフ・マーラーが1900年に完成した交響曲です。4つの楽章から成り、第4楽章で声楽としてソプラノ独唱を導入しています。

マーラーの全交響曲中もっとも規模が小さく、曲想も軽快で親密さをもっているため、比較的早くから演奏機会が多かったようです。マーラーの弟子で指揮者のブルーノ・ワルターは、この曲を「天上の愛を夢見る牧歌である」と語っています。

歌詞に『少年の魔法の角笛』を用いていることから、同様の歌詞を持つ交響曲第2番、交響曲第3番とともに、「角笛三部作」として括られることがありますが、第3番とは密接に関連しているものの、第2番とは直接の関連は認められず、むしろ音楽的には第5番との関連が深いようです。古典的な4楽章構成をとっており、純器楽編成による第5番以降の交響曲群を予告するとともに、一見擬古的な書法の随所に古典的形式を外れた要素が持ち込まれ、音楽が多義性を帯びてきている点で、マーラーの音楽上の転換点にも位置づけられます。

また、「大いなる喜び(歓び)への賛歌」という標題で呼ばれることがあるが、マーラー自身がこのような標題を付けたことはありません。第4楽章の「天上の喜び」を歌った歌詞内容が誤ってこのように呼ばれ、さらに全曲の標題として誤用されたと考えられます。演奏時間は55分前後です。

 1897年4月8日に37歳で念願のウィーン宮廷歌劇場指揮者に就いたマーラーは、5月11日、ワーグナーの歌劇『ローエングリン』を指揮してデビューを飾りました。10月8日には、ハンス・リヒターに代わって、同歌劇場の音楽監督となります。1897年は、『魔笛』や『さまよえるオランダ人』を新演出によって上演、1898年には『ニーベルングの指環』(9月)、『トリスタンとイゾルデ』(10月)をそれぞれ初めてノーカットで上演して大成功を収めた。1899年には『ニュルンベルクのマイスタージンガー』をウィーン初演しています。

さらに1898年9月24日、マーラーウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者にも就任します(この当時にはウィーンフィルがあったんですね)。1901年4月1日に辞任するまでの3年間、古典派音楽からマーラーと同時代の作品に至るまで、幅広いレパートリーを指揮しました。ベートーヴェン弦楽四重奏曲第11番(ヘ短調作品95)を弦楽合奏用に編曲して上演、賛否両論を巻き起こしたほか、交響曲第5番(1899年)や交響曲第9番(1900年)を改訂して上演し、非難を浴びました。また、1900年6月には同楽団を率いてパリ万国博覧会に参加しています。

マーラーは自身の理想を追求する精力的な活動と音楽的実力によって楽団を掌握し、多くの人材がマーラーを慕って集まりました。一方、会場を盛り上げる「さくら」など旧来の慣習を廃し(あったんですね、こんなこと)、楽団員に対しては専制君主的に接したことによって、保守的でプライドが高いウィーンの歌手や演奏者との軋轢(あつれき)が生じるなど波紋も広がりました。

1899年の夏、マーラーはアルトアウスゼー(アルトアウス湖畔)で過ごしますが、その年には、ヴェルター湖畔のマイアーニック(Maiernigg)に土地を購入し、翌1900年から同地で夏の休暇を過ごすようになりました。マイアーニック滞在中は、ドロミテの美しい南チロル地方の旅行なども楽しんだりもしています。

1899年、アルトアウスゼーにおいて、『少年の魔法の角笛』から「死んだ鼓手」を作曲、8月20日からは交響曲第4番に着手します。「第4番」は、前述の歌曲「天上の生活」を第4楽章に置き、これを結論としてそのほかの楽章がさかのぼる形で作曲されました。この年に第1楽章と第2楽章が、翌1900年に第3楽章ができあがり、8月5日、マイアーニックで交響曲第4番が完成します。その後、1901年10月まで補筆改訂されています。

 

第1楽章 Bedächtig, nicht eilen 中庸の速さで、速すぎずに ソナタ形式

フルートと鈴によってロ短調の序奏で開始されます。この部分をテオドール・アドルノは「道化の鈴」と呼びました。序奏は3小節で直ちにト長調に転じて第1主題がヴァイオリンで演奏されますが、装飾音的な動きも含んだハイドン風なものです。第2主題はチェロがゆったりと歌います。展開部では、4本のフルートのユニゾンによって新しい旋律が現れます。これは、第4楽章の主題の先取りとなっています。その後音楽は混沌とした様相を示し、第5交響曲の第1楽章冒頭、トランペットによるファンファーレ動機も顔を出します。第1主題の再現は唐突で、しかも主題の途中から再現されます。

 

第2楽章 In gemächlicher Bewegung, ohne Hast 落ち着いたテンポで、慌ただしくなく。スケルツォ 三部形式

長2度高く調弦したヴァイオリン・ソロが、とりとめのない、一面おどけた旋律を演奏します。マーラーは、ここで「友ハイン(死神)は演奏する」と書いたことがありました。マーラーのパロディ的な要素がよく現れた音楽です。

 

第3楽章 Ruhevoll, poco adagio 静かに、少しゆるやかに。 変奏曲形式

弦楽器で静かに始まり、二つの主題が交互に変奏されます。第2変奏から次第に軽快になり、拍子、テンポ、調性がめまぐるしく移り変わります。楽章の終わり近くで急激に盛り上がり、ホ長調で第4楽章の主題が勝利を歌うかのように高らかに強奏され、静まって終わります。

 

第4楽章 Sehr behaglich 非常に心地よく。

ソプラノ独唱が天国の楽しさを歌います。各節の区切りで歌われるコラール風の旋律は、交響曲第3番の第5楽章でも使用されたものです。新たな節の始まりは、第1楽章開始の鈴の音によってもたらされます。

 

さて、マーラーの第4番を「かずメーター」で評価しました。

第一楽章 90点

第二楽章 89点

第三楽章 91点

第四楽章 90点

 

楽章個々はいいんですよ。ただ第四楽章までトータルで見るとどうなのかなぁと思う曲です。個人的はBGMにお勧めな曲だと思います。

 

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お勧めのCDです。