交響曲、大好き!

交響曲といっても知られていないものも多いと思います。 皆さんが聞きなれた/聞いたことがない交響曲を紹介していければと思います。

サンサーンス 交響曲第3番

さて、今回からサンサーンス交響曲第3番についてお話したいと思います。

 

交響曲第3番「オルガン付き」(Symphonie n° 3 ut mineur op.78, avec orgue)は、1886年カミーユ・サン=サーンスが作曲した交響曲です。サン=サーンスの番号つきの交響曲としては3番目、番号なしを含めれば(2曲の未完成作品を除く)5番目の交響曲です。演奏時間は約35分(各楽章20分、15分)。

ロンドン・フィルハーモニック協会の委嘱で作曲され、1886年5月19日の初演も作曲者自身の指揮によりロンドンのセント・ジェームズ・ホール(英語版)で行われています。

この作品の作曲についてサン=サーンスは「この曲には私が注ぎ込める全てを注ぎ込んだ」と述べ、彼自身の名人芸的なピアノの楽句や、華麗な管弦楽書法、教会のパイプオルガンの響きが盛り込まれています。初演や、翌1887年1月9日のパリ音楽院演奏協会によるパリ初演はどちらも成功を収め、サン=サーンスは「フランスのベートーヴェン」と称えられました。

この交響曲の最も顕著で独創的な特徴は、各所に織り込まれた、ピアノ(2手もしくは4手)およびオルガン、すなわち鍵盤楽器の巧妙な用法です。そのほか、この交響曲は通常の4楽章構造にしたがっているように見えますが、通常の意味での第1と第2、第3と第4の楽章はそれぞれ結合されていて、2つの楽章に圧縮されていると言うことができます。サン=サーンスはここで、伝統的なスタイルも踏まえつつ、新たな形の交響曲を意図していたようです。1875年のピアノ協奏曲第4番や前年に初演されたヴァイオリンソナタ第1番でも同様の構成が採られています。

この交響曲はまた、循環主題技法の創造的な用法を示しています。サン=サーンスフランツ・リストと友人であり、初演直後に亡くなったリストにこの交響曲を献呈していますが、素材が楽曲全体を通じて進化してゆくというリストの主題変容の理論がこの交響曲には適用されています。

 

第1楽章 Adagio - Allegro moderato - Poco adagio

通常の交響曲ソナタアレグロ楽章と緩除楽章に相当します。前半は緩やかな導入部の後、メンデルスゾーン風の弦楽のざわめきによる循環主題(第1主題)がまず現れ、穏やかな性格の第2主題が続きます。循環主題の冒頭はグレゴリオ聖歌「ディエス・イレ」と音形が一致しています。
第1楽章の後半では、オルガンに伴奏された弦楽によって瞑想的な主題が提示されます。弦によって主題が変奏された後、中間部では低弦のピッツィカートに循環主題が回帰します。大胆な転調を経て主部が再現され、消え入るように終わります。

第2楽章 Allegro moderato - Presto - Maestoso — Allegro

スケルツォ楽章とフィナーレに相当します。弦楽器によるエネルギッシュな旋律で幕を開け、変形された循環主題が続きます。トリオに当たる部分では木管楽器とピアノが快活に動き回ります。第2楽章後半で使われる主題とトリオの楽想が交錯するコーダは徐々に力を失い、循環主題を回想しながら後半に続きます。
オルガンの壮麗な響きによって第2楽章の後半は開始され、4手ピアノの響きとともに長調に変奏された循環主題が奏されます。自由なソナタ形式で書かれ、力強いファンファーレやフーガ、田園風の第二主題など、きわめて変化に富んだ展開を経て、力感に富んだ終結部によって頂点を迎えます。

 

さて、かずメーターですが

第一楽章 93点

第二楽章 95点

すんごい曲です。圧倒されます。特に第二楽章。こうなると第四楽章構成にするのはもはや無駄と言いたげな構成。私の好きなマーラーの8番も2部構成ですが、マーラーは長すぎるので圧迫感より幸福感が先に来るのですが、サンサーンスはガンガン来ます。

今回はフランス音楽ということで私の好きなシャルル・ミュンシュの音源がありましたので載せたいと思います。

www.youtube.com

お勧めのCDです。