サンサーンス 交響曲第2番
さて、今回からサンサーンスの交響曲についてお話したいと思います(第一番と生涯は前出)。
今回はそのうち第2番についてお話します。
交響曲第2番は、カミーユ・サン=サーンスが1859年に完成させた交響曲です。出版の順序により2番とされていますが、番号の与えられていないものを含めると5曲中4番目の曲に当たります。
1859年の7月から9月にかけて作曲が行われ、1860年3月25日にサル・プレイエルで初演されました。出版は1878年に行われ、初演の指揮を務めたジュール・パドルーに献呈されました。
しばしばロベルト・シューマンの影響が指摘されます。サン=サーンス25歳の作品だが、6年前の交響曲第1番、3年前の交響曲『首都ローマ』よりも格段の進歩を見せており、引き締まった構成、表現の幅の広さ、循環形式の導入、簡潔な編成ながら効果的な管弦楽法など、注目すべき点は多いです。
第一楽章 Allegro marcato - Allegro appassionato
4分の6拍子の序奏では第1主題が予告されます。2分の2拍子の主部に入ると、フーガ風の第1主題がイ短調で、第2主題がヘ長調で提示され、続いてそれらの要素が展開されます。再現部はごく短く、第2主題が明確には再現されないままコーダに入り、最後は第1主題の強奏で終わります。
第二楽章 Adagio
弱音器を付けた弦で始まる間奏曲。A-B-A-C-コーダの簡単なロンド風の形式をとります。C部分ではA部の動機が敷衍されます。
第三楽章 Scherzo:Presto
イ短調のスケルツォでは第4楽章第2主題が予告されます。トリオはイ長調で、その後にスケルツォが回帰しない特異な構造となっています。
第四楽章 Prestissimo
ロンドソナタ形式。
提示部では第1主題がイ長調で軽やかに、第2主題がニ短調で弦の激しいリズムに乗って示されます。続いて他楽章の要素も用いた展開部が置かれます。再現部では第1主題がイ長調で、第2主題がイ短調で導入された後イ長調に転調し、調性が解決されます。その後、長大なコーダが置かれています。
さて、かずメーターですが
第一楽章 92点
第二楽章 82点
第三楽章 86点
第四楽章 90点
もう、第一楽章終わった時点で『ブラボー』とか叫びたくなちゃいますよ。そう考えると第二楽章は拍子抜け。第三楽章は第四楽章を予告させ、劇的な第四楽章で完結するという気持ちのいい展開。サンサーンス、だから好きなんですよね。感動のツボをよく抑えています。もっと評価されるべき名曲です。
お勧めのCDです。