シベリウス 交響曲第1番
ジャン・シベリウス(1865年12月8日 - 1957年9月20日)は、フィンランドの作曲家、ヴァイオリニストです。
フィンランドの最も偉大な作曲家であると広く認められていて、同国が帝政ロシアからの独立を勝ち得ようともがく最中、音楽を通じて国民意識の形成に寄与したとみなされることも多かったようです。
フィンランドでは、2002年にユーロが導入されるまで100マルッカ紙幣にシベリウスの肖像が描かれていました。また同国では2011年以降、シベリウスの誕生日でもある12月8日を「フィンランド音楽の日」として祝っているそうです。
彼が生まれた当時はフィンランド大公国はロシア帝国の自治領であったそうです。スウェーデン語を話す医師であるご両親との間に生まれたそうです。(フィンランドに住んでいてもスウェーデン語で会話できるんですね)
お父様はシベリウスが子供の時借金を抱えた上、シベリウス3歳のときに腸チフスで亡くなってしまったのですね。そこでお母さまは不動産を売って借金を返し、お母さまの母(おばあちゃんの家)のところで生活するようになったそうです。
またここが女の人だらけで、シベリウス以外はおじさんだけだったようなんですけど、このおじさん、シベリウスにバイオリンを教えてくれたり、お父さん代わりにシベリウスを育ててくれたようです。
シベリウスにはこのフィンランドの片田舎の生活が人格形成に大いに役立ち、また地元の楽団に入ることでバイオリニストとしての腕を磨き、ま作曲活動も始めていったようです。
交響曲第一番は1898年、シベリウス33歳のときの作品となります。結婚して4年後に作られています。ほぼ同時期には代表作である交響詩『フィンランディア』を作曲しています。
https://www.youtube.com/watch?v=AgTSUk_s9QA
第1楽章 Andante, ma non troppo - Allegro energico
ホ短調、序奏付きソナタ形式。ティンパニのトレモロの上でクラリネットが寂しげな序奏主題を奏でる。突然第2ヴァイオリンが刻みを始め、Allegro energicoの主部に入ると、残りの弦楽器が第1主題を提示する。この主題はシベリウス特有の雄大な広がりを感じさせる。第1主題がおさまったところで、ハープの特徴的な伴奏を伴ったフルートの副主題の後、オーボエが第2主題を提示する。展開部は幻想的で交響曲と言うよりは交響詩を連想させる。型どおりの再現部の後、終結部は金管楽器の重々しい響きに続いてピツィカートで締めくくられる。
第2楽章 Andante (ma non troppo lento) - Un poco meno andante - Molto tranquillo
変ホ長調、三部形式。第1主題は第1ヴァイオリンとチェロで演奏される穏やかなもの、第2主題はUn poco meno andante(幾分遅さを減じて)となり、ファゴットから木管楽器がフガート風に受け渡す。さらに副主題で盛り上がった後、中間部に入る。Molto tranquillo(とりわけ穏やかに)となり、ここではホルンが穏やかな主題を奏でる。この後副主題を巧みに使いながら盛り上がり最初の主題が回帰する。
第3楽章 Scherzo. Allegro - Trio. Lento (ma non troppo)
ハ長調、ソナタ形式。スケルツォ主題はティンパニに導かれ、弦楽器、木管、ホルンが掛け合いながら提示する荒々しいものである。トリオ部分ではホルンが主体となり、伸びやかな牧歌を歌う。スケルツォが回帰すると、最初とは楽器の組み合わせや手順を変えて発展する。
第4楽章 Finale(Quasi una Fantasia). Andante - Allegro molto - Andante assai - Allegro molto come prima - Andante (ma non troppo)
ホ短調、序奏付きソナタ形式。「幻想風に」という指示通り、幻想曲や交響詩のような楽章である。Andanteの序奏では、第1楽章冒頭の序奏主題が弦楽器によりユニゾンで演奏される。Allegro moltoの主部ではクラリネットとファゴット、オーボエが不安げな第1主題を提示する。この主題が強さを増し、シンバルや大太鼓がアクセントをつけたところでヴァイオリンが下降音型で崩れ落ち、Andante assaiの第2主題がヴァイオリンのユニゾンで切々と歌われる。やがてAllegro moltoに戻って第1主題による展開部に入る。そのまま再現部に入り、第1主題を再現した後、再びAndanteとなり第2主題の再現が行われるが、曲はそのまま拡大を続けクライマックスを築き上げる。その後第1主題によるコーダとなり、急速に減衰し最後はピツィカートで曲を閉じる。
さて、かずメーターですが
第一楽章 かずメーター 84点
第二楽章 かずメーター 80点
第三楽章 かずメーター 83点
第四楽章 かずメーター 82点
いい曲です。じっくり聞いてほしい曲ですね。
love-classical-musics.hatenablog.com
お勧めのCDです。