モーツァルト 交響曲第9番、第10番
今回はモーツァルトの交響曲第9番、第10番についてお話します。
最初に交響曲第9番。
作曲年代は正確ではありませんが、1769年頃のザルツブルクで作曲されたと見なされていて、その自筆譜の表紙には「1769年」と父レオポルトの筆跡と思われる数字が書き込まれています。ケッヘルはこの作曲年代を信用して整理したが、アインシュタインはケッヘル第3版で、2年後の1771年に作曲されたものとして「K. 75a」の番号を与えた。しかし、現在の第6版では元の1769年説に戻っているため、番号は「K. 73」のままです。作品はそれまでの交響曲より更に進歩し、作風は明るく華やかになっています。4楽章の構成で、演奏時間は約12分。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
第3楽章 メヌエット - トリオ
複合三部形式。
ロンドソナタ形式。
続いて、交響曲第10番。
1770年にミラノで作曲されましたが、作曲の動機については不明で、この時期にイタリアへ旅行に行ったことしかわかっていません。同地で初演されたオペラ『ポントの王ミトリダーテ』K. 87(74a)の序曲として作曲され、使用したという説もあります。
自筆譜の終わりの箇所に、ラテン語で「Finis Laus Deo(終わり、神に感謝)」と書かれています。3楽章の構成で、演奏時間は約7分。第1楽章と第2楽章は切れ目なく続けて演奏する形で書かれています(なお、第1楽章と第2楽章の自筆譜にはテンポの指示は書かれていません)。
第1楽章
第2楽章
二部形式。
第3楽章 アレグロ
さて、かずメーターですが、
第9番
第一楽章 85点
第二楽章 80点
第三楽章 79点
第四楽章 81点
第10番
第一楽章 81点
第二楽章 79点
第三楽章 81点
今の形になりつつあるので厳しめですが、曲の厚みもぐっと出てきています。
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