モーツァルト 交響曲第6番、第7番、第8番
今回はモーツァルトの交響曲第6番、第7番、第8番についてお話します。
まずは、交響曲第6番。
1767年の12月頃にウィーンまたはオルミュッツ(オロモウツ)で作曲され、モーツァルト11歳の時の作品です。ウィーンからオルミュッツヘ往復していた時期に作曲されたと見られており、モーツァルトが天然痘から回復してからすぐに作曲されたといわれています。
4楽章の構成で、演奏時間は約17分。メヌエットを含む4楽章形式のスタイルを初めて導入した交響曲です。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
ソナタ形式。
第2楽章は、旅行に出発する前の年の1767年春に作曲したラテン語によるオペラ『アポロとヒュアキントゥス』K. 38の第8曲の二重唱から転用されています。
第3楽章 メヌエット
複合三部形式。
第4楽章 アレグロ
交響曲第7番ですが、
1768年の1月16日にウィーンで作曲され、自筆譜には日付も書き込まれていますが、当時11歳のモーツァルトが記したのは年のみで、月日は父レオポルトの筆跡とされています。前年9月からモーツァルトはウィーンを再び訪問していたが、天然痘が発生したため急遽オルミュッツ(オロモウツ)に避難し、ウィーンに戻ったのは1768年の1月10日のことでした。その直後に本作を完成したと見られています。4楽章の構成で、演奏時間は約12分。
第2楽章 アンダンテ
二部形式。
第3楽章 メヌエット - トリオ
複合三部形式
続いて交響曲第8番。
1768年の12月13日にウィーンで作曲され、同地で完成されました。12月の中頃にモーツァルト一家は年末にウィーンを出発して、翌年の1769年の1月5日にはザルツブルクに帰り着いていることから、帰る直前に作曲されたと推測されます。しかし、この時期に新しい交響曲を必要とする大きな演奏会が開かれたかどうかは不明です。これに先立つ10月から11月にかけて、モーツァルトはトランペット協奏曲(楽譜は紛失)を作曲していることから、実際に演奏会が行われたといわれているが、確証はありません。4楽章の構成で、演奏時間は約15分。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
二部形式。
第3楽章 メヌエット - トリオ
複合三部形式
ソナタ形式。
草稿の第4楽章には速度記号がありませんが、アレグロ・モルトまたはプレストと解されています。
さて、かずメーターですが、
第6番
第一楽章 82点
第二楽章 80点
第三楽章 83点
第四楽章 82点
第7番
第一楽章 85点
第二楽章 80点
第三楽章 82点
第四楽章 83点
第8番
第一楽章 84点
第二楽章 82点
第三楽章 82点
第四楽章 83点
明らかに1~5番に比べるとよくなっています。楽しんでお聞きいただけると思います。