モーツァルト 交響曲第32番、第33番、第34番
今回はモーツァルトの交響曲第32番、第33番、第34番についてお話します。
まず、交響曲第32番。
第32番はパリへの求職旅行から帰国した後の1779年4月26日にザルツブルクで作曲されました。交響曲では珍しい単一楽章構成で、通称「序曲」と呼ばれています(この時代は、まだ序曲と交響曲の厳密な区別がなされていなかった)。演奏時間は約9分。この曲はイタリアの作曲家フランチェスコ・ビアンキ(イタリア語版)の歌劇『略奪された村娘(英語版)』の序曲として1785年にウィーンで演奏されました。イタリア式序曲の形式(A - B - A)による、切れ目なく演奏される全3部からなる単一楽章の作品です。全3部通してト長調。第3部は事実上第1部の再現に当たり、全体としては展開部の代わりに第2部が挿入されたソナタ形式とも解釈できます。
第1部:アレグロ・スピリトーソ
第2部:アンダンテ
第3部:プリモ・テンポ
続いて交響曲第33番。
この交響曲は1779年7月9日に完成され、ザルツブルクの宮廷音楽家を務めていた最後の時期の作品の一つです。第3楽章のメヌエットのみは1782年頃、ウィーンでの演奏会で取り上げた際に追加されたとされます。
自筆譜は現在、ポーランドのクラクフにあるヤギェウォ図書館(英語版)で保管されています。メヌエットを加えた版では全4楽章、演奏時間は約20分。
第1楽章 アレグロ・アッサイ
反復を省いたソナタ形式。
第2楽章 アンダンテ・モデラート
変則的ソナタ形式。
第3楽章 メヌエット
三部形式。
第4楽章 フィナーレ:アレグロ・アッサイ
最後に交響曲第34番。
この交響曲は1780年8月29日に完成され、ザルツブルクの宮廷音楽家時代に作曲した最後の交響曲に当たります。ザルツブルクの趣味に従って、メヌエットを欠いた3つの楽章からなります。実際には、全曲作曲のどの時点で書かれたのかは不明だがメヌエットは作曲されていました。しかしそれは撤回され、第1楽章終結部の自筆譜の裏側に、冒頭の一ページ14小節分が取り消し線を入れられた状態で現存しています。
音楽学者アルフレート・アインシュタインは後にメヌエット(K. 409)[1]が追加されたと推定したが、K. 409には本作にないフルートが楽器編成に含まれていることなどから、今日ではこの説は否定されています。指揮者のカール・ベームらがこの説に基づいて4楽章での録音を残しています。演奏時間は約20分。
第2楽章 アンダンテ・ディ・モルト
さて、かずメーターですが、
第32番
第一番 84点
第二番 80点
第三番 82点
第33番
第一楽章 82点
第二楽章 80点
第三楽章 82点
第四楽章 82点
第34番
第一楽章 83点
第二楽章 79点
第三楽章 83点
ここではやはり32番が一番好きですね。第一番から第三番まで休みを入れず演奏されるのですが、展開がとても楽しいです。この時期くらいから各楽章はほぼ80点以上なので全てお勧めですね。