モーツァルト 交響曲第20番、第21番、第22番
今回はモーツァルトの交響曲第20番、第21番、第22番についてお話します。
まずは、交響曲第20番。
第20番の作曲の動機については不明で、1772年7月にザルツブルクで作曲されたことしか判明していません。楽器編成に2つのトランペットが加わっていることから、何らかの祝祭のための音楽として作られたものと推測されます。全4楽章で構成され、演奏時間は約28分。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
ソナタ形式。
この楽章は、フルート1本のオブリガートと弦楽という書法でなされており、当時としては異例であったそうです。
第3楽章 メヌエット - トリオ
複合三部形式。
第3楽章のメヌエットはごく単純に書かれているが、ト長調のトリオは手の込んだ対位法が使用されています。
第4楽章(アレグロ)
ソナタ形式。
速度は一般的にアレグロとなっていますが、モーツァルト自身は第4楽章の速度については何も書き込んではいません。
続いて交響曲第21番。
第21番は1772年の7月にザルツブルクで作曲されたもので、作曲の動機については不明です。3曲からなる交響曲の連作(第19番、第20番、第21番)において、モーツァルトは管楽の組み合わせを1曲ごとに変えています。この第21番もオーボエを使用せずフルート2本とホルン2本の組み合わせにしています。全4楽章の構成で、演奏時間は約20分。
第1楽章 アレグロ
第2楽章 アンダンテ
第3楽章 メヌエット - トリオ
複合三部形式。
第4楽章 アレグロ
最後に交響曲第22番。
第22番は1773年の4月にザルツブルクで作曲されたイタリア式の交響曲で、オリジナルの原稿の表紙には「1773年 4月19日」と書かれており(或いは29日とも言われているが判読が不明である)、第27番の作曲から約10日の間に書かれたものです。
楽譜は1987年までは個人所有(ウィーン)でありました、後にニューヨークの収集家によって保管されました。全3楽章の構成で、演奏時間は約8分。
第1楽章 アレグロ・アッサイ
二部形式。
第3楽章 プレスト・アッサイ
展開部を欠いたソナタ形式。
躍動的な旋律で始まる冒頭部の主題は第1楽章と同じものです。
さて、かずメーターですが、
第20番
第一楽章 84点
第二楽章 80点
第三楽章 82点
第四楽章 85点
第21番
第一楽章 83点
第二楽章 79点
第三楽章 81点
第四楽章 81点
第22番
第一楽章 82点
第二楽章 80点
第三楽章 83点
特に第20番は好感がもてました。結構聴きごたえのある曲選でした。みなさんもお楽しみください。