交響曲、大好き!

交響曲といっても知られていないものも多いと思います。 皆さんが聞きなれた/聞いたことがない交響曲を紹介していければと思います。

ハイドン 交響曲第72~74番

さて、今回はハイドン交響曲第72~74番についてお話します。

 

最初に、第72番

交響曲第72番ニ長調 Hob.I:72は、ハイドンが作曲した交響曲で、進んだ番号がつけられているにもかかわらず、現在では1764年前後の作品と推定されています。 編成、構成共に交響曲第31番ニ長調『ホルン信号』と酷似しており、2曲とも同じ時期に、エステルハージの楽団のホルン奏者の技巧を誇示するために書かれたとされています。ただしこの曲の方が先に書かれたとされています。

第1楽章 Allegro
ホルンのパートは第1奏者から第4奏者までが対等に扱われており、高音や急速なパッセージで掛け合い、難易度が高いものです。

第2楽章 Andante
ホルンは休止し、独奏フルートと独奏ヴァイオリンが掛け合います。

第3楽章 Minuetto e Trio
再びホルンが活躍します。トリオは弦楽器が休止し、管楽器のアンサンブルとなります。

第4楽章 Andante - Presto
八分音符の刻むような音型を主体とした主題と、6つの変奏、急速なコーダからなります。第4変奏までは、弦楽器の伴奏にそれぞれフルート、チェロ、ヴァイオリン、コントラバスが独奏楽器として歌い、第5変奏はオーボエ、ホルンを加え、第6変奏でフルートを加えた全合奏となり、半終止の後、プレストのコーダに突入します。

 

次に、第73番

交響曲第73番ニ長調Hob.I:73は、ハイドン交響曲で「狩」の副題で知られています。1780年に終楽章が、1781年に残りの3楽章が作曲されました。

「狩」の題は、終楽章に作曲者自身がフランス語で「狩」(La Chasse)と記入したことにちなんでおり、狩のホルンの旋律が登場します。この旋律は古くからあるもので、1780年にパリで出版された『狩人提要』(Manuel du Chasseur)の中に見ることができます。

第4楽章はもともと、自作の歌劇《酬いられたまこと》(Hob. 28:10、1781年2月25日にエステルハーザで初演)の序曲の転用であるそうです。

また、第2楽章の主題はハイドンの歌曲「こたえる愛」(Gegenliebe、Hob. 26a:16)の旋律を使用しているそうです。

第1楽章 Adagio - Allegro
管楽器主体のおだやかな前奏につづいて軽快な第1主題があらわれます。

第2楽章 Andante
ト長調。弦楽器による素朴な旋律にはじまり、途中に短調のエピソードがロンド風に挿入されます。

第3楽章 Menuetto - Trio. Allegretto
トリオ部分はオーボエファゴットが中心となります。

第4楽章(狩)Presto
6⁄8拍子の民謡調の音楽です。狩のテーマは29小節めホルンとオーボエで出現します。展開部ではティンパニは最後の部分を除いて休み、旋律らしい旋律が聞こえません。にぎやかな音楽ですが、最後に狩りのテーマが再びフォルテで吹き鳴らされた後、意外にも静かに消え入るように終わります。

 

最後に、第74番

交響曲第74番変ホ長調Hob.I:74は、ハイドン1780年もしくは1781年頃に作曲したとされる交響曲です。

この曲はロンドンのフォースターから出版された最初のハイドンの曲で、1781年か1782年に出版されました。

ウェブスター(James Webster)によると、1780年12月のハイドンの手紙に記されている「2つの新しい交響曲」というのは交響曲第62番とこの74番のことであり、1780年の終わりごろに書かれたことがわかるといいます。

第1楽章 Vivace assai
イタリア風様式の曲です。この楽章の第2主題は、第1主題の静かな応答を基にしています。

第2楽章 Adagio cantabile
変ロ長調、2⁄4拍子。ギターを模したチェロの伴奏の上で、ミュートを付けたヴァイオリンによってメロディが奏でられます。 3つの変奏からなり、コーダではフガートが用いられています。

第3楽章 Menuetto - Trio: Allegretto
メヌエットはロンバルド・リズム(英語版)を持っています。トリオではヴァイオリンとファゴットがメロディを奏でます。

第4楽章 Finale: Allegro assai
6⁄8拍子。ソナタ形式ジーグ風の楽章です。

 

さて、かずメーターですが、

第72番 85点

第73番 84点

第74番 83点

第72番はとてもアグレッシヴで好きな曲です。

第73番は落ち着いた感じで始まりますが、第4楽章で盛り上がって納得。

第74番は打楽器がない分迫力には欠けますが、優雅な曲風で楽しめます。

完全に三者三様の曲たちなので聞いていて楽しいと思います。

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