交響曲、大好き!

交響曲といっても知られていないものも多いと思います。 皆さんが聞きなれた/聞いたことがない交響曲を紹介していければと思います。

ショスタコーヴィチ 交響曲第14番

さて、今回はショスタコーヴィチ交響曲第14番についてお話します。

 

交響曲第14番 作品135は、ショスタコーヴィチが作曲した交響曲である。

この曲において、調性はあまり機能していませんが、前半ではト短調が認められます。

11の楽章から構成されます。ソプラノとバスの独唱がついており、マーラー交響曲大地の歌」との類似性が指摘されています。歌詞は、ガルシア・ロルカ(スペイン)、ギヨーム・アポリネール (フランス)、ヴィルヘルム・キュッヘルベケル(ロシア語版)(ロシア)、ライナー・マリア・リルケ(ドイツ)の詩によるもので、いずれも死をテーマとしています。

無調、十二音技法、トーンクラスターなどの当時のソビエトでは敬遠されていた前衛技法が、ショスタコーヴィチなりに消化した手法で用いられていることが特筆され、前述のマーラームソルグスキーブリテンなどショスタコーヴィチ自身が好んだ作曲家の影響がみられます。また楽器編成は弦楽と打楽器 (但し打楽器は各楽章によって分けられている) のみという特殊なものとなっています。なお、この曲はベンジャミン・ブリテンに献呈され、ブリテンによって1970年のオールドバラ音楽祭にて英国での初演がなされています。

この曲の作曲のきっかけは、ショスタコーヴィチが1962年に「死の歌と踊り」の管弦楽向けの編曲を行ったことに由来します。ショスタコーヴィチは体調の悪化から死を意識するようになり、この作品を一つの集大成とみなし、入院加療中にもかかわらず、4週間でスケッチを完成させました。作曲家は「この作品は画期的なもので、数年間にわたって書きためていた作品はこのための下準備です。」と知人への手紙に書いています。初演前の1969年6月21日には、作曲家自身の強い希望により、モスクワ音楽院小ホールにおいてリハーサルが行われています。

ショスタコーヴィチは、このときのスピーチで「人生は一度しかない。だから私たちは、人生において誠実に、胸を張り恥じることなく生きるべきなのです。」と述べています。

リハーサル中、同席していた共産党幹部パーヴェル・アポストロフが心臓発作で倒れ病院に担ぎ込まれた(1ヵ月後に死亡)。アポストロフがジダーノフ批判でショスタコーヴィチを批判し窮地に追い込んだ事実を知る人々は、ショスタコーヴィチの作品の祟りと噂しました。

初演には当初ガリーナ・ヴィシネフスカヤが予定されていたが、多忙でスケジュールが確保できなかったため、初演を急いだ作曲者の希望でミロシニコワが起用されました。このことを知ったヴィシネフスカヤが激怒し、ミロシニコワとの関係が悪化、バルシャイの仲介で、初演の1週間後の10月6日のモスクワ初演にヴィシネフスカヤを起用することで、解決を図りました。

 

第1楽章
「深いところから」 Adagio

バス独唱と弦楽合奏。歌詞はロルカによる(露語訳はインナ・トゥイニャーノヴァ)。主題の冒頭はディエス・イレを模したものとされます。更にこの主題は第10楽章で回想されます。

第2楽章
「マラゲーニャ」 Allegretto

ソプラノ独唱とヴァイオリン独奏、カスタネット弦楽合奏。歌詞はロルカによる(露語訳はアナトリー・ゲレースクル(1934年-2011年))。

第3楽章
ローレライ」 Allegro molto - Adagio

二重唱と鞭、ベル、ヴァイブラフォン、シロフォンチェレスタ弦楽合奏。歌詞はアポリネールによる(露語訳はミハイル・クディノフ―以下同様)。

第4楽章
「自殺者」 Adagio

ソプラノ独唱とチェロ独奏と弦楽合奏。歌詞はアポリネールによる。

第5楽章
「心して」 Allegretto

ソプラノ独唱とトムトム、鞭、シロフォン弦楽合奏。歌詞はアポリネールによるもので、兵士とその姉妹の近親相姦をテーマとしたもの。

冒頭のシロフォンは12音からなる音列を奏でる。晩年のショスタコーヴィチが時折用いた十二音技法のショスタコーヴィチ流解釈である。古今東西の12音音列の中で最もメロディに富んだ音列のひとつと言えます。

第6楽章
「マダム、御覧なさい」 Adagio

二重唱とシロフォン弦楽合奏。歌詞はアポリネールによる。

第7楽章
「ラ・サンテ監獄にて」 Adagio

バス独唱と弦楽合奏。歌詞はアポリネールによる。

第8楽章
コンスタンチノープルのサルタンへのザポロージェ・コサックの返事」 Allegro

バス独唱と弦楽合奏。歌詞はアポリネールによる。

第9楽章
「おお、デルウィーク、デルウィーク」 Andante

バス独唱と弦楽合奏。歌詞はキュッヘルベケルによる。

第10楽章
「詩人の死」 Largo

ソプラノ独唱とヴァイブラフォン、弦楽合奏。歌詞はリルケによる(露語訳はタマラ・シルマン―以下同様)。

第11楽章
「結び」 Moderato

二重唱とカスタネットトムトム弦楽合奏。歌詞はリルケによるもので、人生の結びである死の賛美をテーマとしている。曲の最後ではヴァイオリンが10パートに分かれ、激しい不協和音を奏でます。これはリゲティやペンデレツキ等の用いたトーン・クラスターを模したものとされます。

 

さて、かずメーターですがトータルでみて

75点 です。

最初にすみません。ショスタコーヴィチのファンに喧嘩売るみたいですが…

初演1969年、大阪万博の1年前にこんなことしているのかと思うとがっかりです。

声楽の交響曲としては第13番同様好きではありません。

はっきり言っていくらショスタコーヴィチマーラーを好きだったといってもマーラーを意識して作ったとは思えないんです。

声楽交響曲である名作「大地の歌」と比べて(比べるのも失礼!)マーラーは旋律で攻めてくるのに対し、ショスタコーヴィチは前衛技法。

意識していたらやはり旋律で攻めてくるんじゃないだろうか。ショスタコーヴィチ戦う前から負け認めちゃってるのかよ思っちゃうわけです。

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